フィレンツェの墓地から、モナリザのモデルになった人物の遺体発見か?
2015年9月23日イタリアの考古学者チームが、あのレオナルド・ダ・ビンチ(Leonardo da Vinci)が描いた名画「モナリザ(Mona Lisa)」のモデルになった人物の可能性が高い遺体を発見したと発表した。
モナリザのモデルとなった人物は、裕福なフィレンツェの絹商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの3番目の妻だった貴婦人のリザ・ゲラルディーニ・デル・ジョコンド(Lisa Gherardini del Giocondo)が有力であるとされている。
記録で、63歳で死亡したリザ・ゲラルディーニが1542年に埋葬されたとされるフィレンツェの修道院の下にある墓を調査したところ、十数体の遺体を発掘したのである。
放射性炭素年代測定という誤差の少ない測定法を用いて分析をおこなったところ、足の部分の骨のみが発見された一人の遺体が、リザが埋葬されたとされる年代と一致したのである。
チームのリーダーであるシルヴァーノ・ヴィンシティ(Silvano Vinceti)は、「今回発見された遺体が、モナリザのモデルのリザである可能性が非常に高い」と主張する。
しかし、発見された骨は足の部分の骨で、頭蓋骨は発見されなかったため、現代の技術を用いて遺体の当時の顔を復元をすることはできなかった。
また、今回発見された遺体と、親族のDNA鑑定をおこなうことが期待されたが、親族の遺体が安置されていた墓地は湿度が高く、親族の遺骨はすでに朽ち果てており、現代の技術ではDNAを抽出することができなかった。
そのため、今回発見された遺体が本当にモナリザのモデルになった人物のものなのか決定的な証拠を出すまでには、至らなかったという。
研究者らは、今後DNA鑑定などの技術が向上した段階で、再度詳しい鑑定をおこなうことを期待しているという。
via:dailymail(英語)