8本の手足を持って生まれたポリメリアの男の子 三度にわたる手術で除去成功
イラクで昨年誕生した男の子には、8本の手足が生えていた。
命の危険も危ぶまれたが、インドの病院で手術が行われ、無事に退院するまで回復したという。
通常よりも多い手足をもって生まれるポリメリア
その男の子は、昨年イラクで誕生した生後7か月の男の子、カラム(Karam)。彼は、ポリメリア(Polymelia)と呼ばれる非常に稀な症状でこの世に生を受けた。
ポリメリアとは、通常よりも多い手足が生えた状態で誕生する先天性の異常。母体内で胚が成長する際に、本来生まれてくるはずの兄弟が何らかの理由によって、もう一方に吸収、結合してしまうことにより起きる。カラムの場合は通常4本である手足のほかに4本。つまり8本の手足が生えていた。
カラムの父親、サウェド・アハメド・ナダー(Sarwed Ahmed Nadar)28歳は、「カラムは私の唯一の子どもで、特別な存在です。リスクは承知していましたが、希望を捨てることはできませんでした。生後2週間の時に手術を受けるためインドの病院に行くことにしました。」と語る。
昨年10月、カラムはイラクからインドのデリーにあるジャイピー病院(Jaypee Hospital)に搬送された。
三度の手術によって余分な手足の除去に成功
カラムの身体から生えた8本の手足のうち、本来機能すべき4本の手足はやや変形が見られるものの、正常に機能していた。
まず初めの手術で、腹部から生えていた不要な手足を除去。その後、心臓などの臓器の問題を修正する手術を実施。合計3回にわたる手術によって、すべての不要な手足の除去と、ただちに命の危険にかかわる問題を改善することに成功した。
病院関係者によると、既に家族は母国であるイラクに帰国したそうで、「私たちは非常に幸せです」と感謝と喜びの言葉を述べて退院したという。
インドは、費用が安いにもかかわらず高いレベルの医療が受けられるとして、毎年数千人もの患者が病の治療のために訪れている。
via:dailymail(英語)