カモメが凶悪化? 海面に上がってきた赤ちゃんクジラの肉を食べる報告が急増!
近年、カモメによるクジラへの攻撃が急増しているとの報告がされた。
カモメは、呼吸をするために海面に上がってきたクジラを見つけると、急降下してクジラの体にとまる。そしてその肉をついばんで食べてしまうのだ。
しかも、カモメたちは海面に長時間浮かんでいることの多い、赤ちゃんクジラと母クジラの親子をターゲットにしているという。
カモメによる赤ちゃんクジラ攻撃が急増!99%の赤ちゃんクジラが被害にあっている!
カモメが生きているクジラの肉を食べることが最初に確認されたのは1970年代のことである。そのときはミナミセミクジラの背中の肉をついばんでいたという。それから、カモメの間でこのエサを手に入れる方法が広まったのか、現在カモメによる被害が急増している。
1970年代、カモメについばまれた傷を持っている子どもと母クジラは、わずか2%ほどだった。しかし、2011年の調査では99%というほぼ全ての、親子クジラが被害に遭っていたというのである。
このカモメによるクジラ被害についてユタ大学の生物学者博士カリーナ・マロン(Carina Marón)は、「カモメのクジラ攻撃の頻度は過去30年間で劇的に増加しており、母クジラと子クジラのペアは主要な標的になっています。クジラの親子は呼吸以外にも赤ちゃんクジラの遊びや育児のために海面に浮かんでいる時間が長いためです。」
「カモメはクジラの背中に止まると、その皮膚や脂肪をえぐり取るように食べてしまうので、連続攻撃を受けたクジラは体温調節や傷口の治癒などにエネルギーを消費します。最悪の場合、命を落とす可能性もあるのです。」と語っている。
カモメの凶暴化はクジラだけではなく、今年初めにはナミビアの国立公園でオットセイを攻撃するカモメも報告されているという。また海辺の町では人間が攻撃されるといった報告もされている。
今後、カモメの凶暴化は悪化の一途をたどるのだろうか。それはカモメにしかわからない。
via:dailymail(英語)
こちらは過去記事で紹介した、ムクドリを子供たちの目の前で丸呑みにするカモメ
過去記事:『カモメが鳥を食べる! 雛の目の前で、母鳥のムクドリを食べるカモメ』より
ネズミを食べるカモメ
過去記事:『またカモメの珍しい捕食シーン! 今度はカモメがネズミを食べる!!』より