種を超えた愛情!? 母親を失った赤ちゃんインパラの世話をする野生のヒョウ
南アフリカのクルーガー国立公園で、信じられない関係のヒョウとインパラの赤ちゃんが目撃された。
通常、インパラはヒョウの格好の餌食となることが多いが、その2頭はまるで親子のように寄り添っていたというのだ。
母親を失ったインパラの面倒を見る義母のヒョウ
その2頭が目撃されたのは、観光客たちが参加したサファリツアーでのこと。
茂みの中から、インパラの赤ちゃんとヒョウが現れたのだ。観光客はヒョウがインパラを食べようとしていると思っていたのだが、それは違った。
本来天敵関係であるはずの2頭は、まるで親子のように寄り添っていたのである。
こちらがその動画
動画:youtubeより『When the Leopard Lies Down With the (Impala) Lamb』
動画のインパラはまだ子供で、母親と行動していないことから、何らかの理由で母親とはぐれたか、亡くなったものと考えられる。
その子供のインパラを、ヒョウはまるで母親のように寄り添い、頭を擦り付けるといった愛情に満ちた行動をしているように見える。
この動画がyoutubeに投稿されると、すぐに様々な議論が巻き起こった。
あるユーザーは「ヒョウは明らかにインパラを食べ物としては見ていません。母親のようにインパラの面倒を見ようとしています」とコメントしている。しかし、一方では「お腹がすくまでのキープ」や「大きくなって食べごろになるのを待っている」といった正反対のコメントもされている。
同様の事例は以前にも確認されている
今回のように肉食獣が、本来は食料である草食動物の母親代わりをする行動は、以前にも確認されている。
2002年にケニアで確認されたメスのライオンは、3頭のオリックスの赤ちゃんを子供として採用していたのだ。しかし、オスライオンによってオリックスの赤ちゃんが食べられてしまうと、母親の役割を果たしていたメスのライオンは悲しむような行動をとったと言われている。
今回撮影された2頭の関係性は本人たちにしか分からないことだが、もしも赤ちゃんインパラの母親が、そのヒョウによって食べられていたとすると、複雑な気持ちになる。
via:youtube