「プーさん」は虫歯だった! クリストファー・ロビンが与え過ぎた蜂蜜が原因?
最近の研究で、実在した「くまのプーさん」が虫歯であったことが明らかになった。
くまのプーさんは、現在ディズニーの人気キャラクターだが、そのプーさんと相棒のクリストファー・ロビンが実在していたことはあまり知られていない。
実在したプーさんとクリストファー・ロビン
まず、くまのプーさんのモデルになったクマは、第1次世界大戦のときカナダ軍で兵士として任務に就いていた獣医ハリー・コルボーン(Harry Colebourn)が列車での移動中に購入したツキノワグマ「ウィ二ー(Winnie)」である。
1914年カナダのオンタリオ州で、ハリーが12ポンド(現在の日本円で2200円)で購入したツキノワグマは「ウィニー」と名付けられ、ハリーや他の兵士たちに可愛がられた。部隊はその後イギリスを向かう予定になっていたのだが、既に部隊の非公認マスコットになるまで可愛がられていたウィニーを手放すことができず、ウィニーを密輸する形でハリーの部隊と一緒にイギリスへ渡る。
それからしばらくして、部隊はイギリスからフランスに移動することとなった。さすがにフランスまで連れて行くことは困難と考えたハリーは、ウィニーをロンドン動物園に寄贈したのである。
ウィニーは、1934年5月に老齢で死亡するまでこのロンドン動物園で暮らすことになるのだが、この動物園にやってきたのが「くまのプーさん」の作者A・A・ミルン(AA Milne)とその息子クリストファー・ロビン(Christopher Robin)だった。
クリストファー・ロビンはウィニーに夢中になり、自分が持っていたクマのぬいぐるみをウィニーと呼ぶようにまでなったのである。そして、その様子を見ていたA・A・ミルンは、クリストファー・ロビンのために1926年児童小説「くまのプーさん」を出版したのだ。
日本では「くまのプーさん」として知られているが、原題は「ウィニー・ザ・プー(Winnie the Pooh)」なのである。
プーさんのモデルになったクマ「ウィ二ー」の頭蓋骨から虫歯の兆候
1934年に亡くなったウィニーの頭蓋骨は、イギリス・ロンドンのロイヤル・カレッジ(Royal College)で現在も保管されている。
最近になって、学芸員がウィニーの頭蓋骨を調べたところ、ウィニーが慢性歯周炎に苦しんでいたことが判明したというのだ。
歯周炎には様々な原因が考えられるが、動物の場合、不規則な食生活や甘いものが原因となることが多い。人間の食べ物は甘いものや柔らかいものが多く、歯垢増加につながるためである。
このニュースを報じたデイリーメールでは、「頭蓋骨からプーさんが虫歯だったことが判明。なぜならクリストファー・ロビンが蜂蜜を与えすぎたから。(Skull reveals the real Winnie the Pooh had tooth decay because Christopher Robin gave her too much HONEY)」とタイトルをつけている。
via:dailymail(英語)