プラスチックによる海洋汚染はプランクトンにまで及ぶ! 世界で初めて撮影!
このたび、研究者らが、プラスチックによる海洋汚染がプランクトンにまで及んでいると発表をした。
ビニール袋をクラゲと勘違いをして飲み込んでしまったウミガメや、海鳥、大型魚類が誤ってプラスチックを飲み込んでしまうという問題は以前から、報告されてきた。しかし今回、小さなプランクトンが、プラスチックを食べてしまっていることが世界で初めて撮影されたのである。
海洋生態系の研究をしているプリマス海洋研究所の研究者マシュー・コール(Matthew Cole)によると、「プラスチックごみのを飲み込んでしまった野生生物は生態系に深刻な影響を与えている。しかし、これまで海水中に無数に存在しているプランクトンのことは、最近まで見過ごされてきた」という。
今回、蛍光プラスチックの破片を摂取してしまっているカイアシ類(動物プランクトン)が、ポリスチレンの蛍光粒子を摂取している様子が撮影された。また、カイアシ類だけでなく、カニやカキの幼生を含む13種のプランクトンからプラスチックを食べている実態が確認されたという。
こちらが動画
youtubeより:『Plankton eating plastic caught on camera for the first time』
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プランクトンのプラスチック汚染は、海の生態系はもとより、食物連鎖の頂点に位置する人間への悪影響も考えられる深刻な事態なのである。
プラスチックを食べたプランクトンを小型の魚類が捕食、そしてそれを大型魚類が食べる。こうして蓄積されていったプラスチックが最終的に人間の口へと運ばれるのだ。
毎年、海に投棄されているプラスチックゴミの総量は800万トンにもなると言われている。人間によるこうした行為が、近い将来自分自身の首を絞める結果になるかもしれない。