体の色を変えるクモ! ホワイト・バンデット・クラブ・スパイダー!
このホワイト・バンデット・クラブ・スパイダー(white banded crab spider)というカニグモ科のクモは体の色を変えることが出来る。
体の色を変えられるのは、メスだけである。
この種類のクモはオスとメスの個体差が大きく、メスはトウモロコシの粒ほどの大きさで5ミリ~11ミリ程あるが、オスは2ミリから3ミリ程度の大きさしかない。またオスの体色は、足がこげ茶色で体は黄色がかった色をしている。
そのため、一見すると同種には見えない。
このクモの生息地はアメリカ大陸であるが、日本にもこれに近い種類のアヅチグモというクモがおり、そのメスも同じように体色を変えることが出来る。
このクモは、一般的に知られるクモのように、クモの巣を張って、そこにかかった獲物を食べるというようなことはせず、花の近くで待ち伏せをし、花の花粉に集まる虫を捕まえて食べる。
そのため、獲物に気づかれないように、花の色に合わせて体の色を変えるのである。
しかし、2015年4月7日にイギリスのタブロイド紙デイリーメールが、アメリカ・インディアナ州のボールステイト大学の生物学教授ゲイリー·ドッドソン(Gary Dodson)の研究発表を報じた。
その内容によると、このホワイト・バンデット・クラブ・スパイダー黄色から白に変化することは得意だが、白から黄色に変化するのは苦手なようなのだ。
このクモは体色を変化するのに数日かかる。
しかし、白い状態のホワイト・バンデット・クラブ・スパイダーを黄色の花がある環境においたところ、体色を変化させたクモは少ない割合だったのである。
詳しい理由は不明だが、白から黄色への変化には身体的な負担が大きいため、体色を変化させていない可能性があるとしている。
参照・画像元:dailymail(英語)