肉食ぽいけど実は草食 新たに発見されたチリサウルス!しかも7歳の少年が発見
1.45億年前の地球に生息していたとされる新種の恐竜の化石が発見された。
その恐竜は、ティラノサウルスやヴェロキラプトルのような凶暴な肉食恐竜のような姿をしているが、その生態はなんとベジタリアンの草食恐竜だという。
発見されたのはチリ。
その大きさは尾の先から頭の先までの長さは、約3mほどで、ティラノサウルスと同じ二足獣脚類に属すという。
その恐竜はチリで発見されたことから、チリサウルス・ディエゴスアレス(Chilesaurus diegosuarezi)と名付けられた。
ディエゴスアレスの部分は、この恐竜の化石を見つけた7歳の少年ディエゴ スアレス(Diego Suarez)が名前の由来になっている。ディエゴは地質学者の両親と発掘現場に訪れた際、無くなってしまった妹のアクセサリーを探している時に、その化石につまづいた。そのことが今回の発見につながったという。
バーミンガム大学の研究者マーティンエスクラ(Martin Ezcurra)は、「新たに発見されたチリサウルスは、これまでの主な初期恐竜とは全くことなる特徴を持っている。」と主張する。
4つの完全な骨格を含む12点以上の化石が、チリ南部・アイセン近くの発掘現場から発見された。
チリサウルスは、鳥のような腰とくちばしを持っているが、その歯は原始的な首の長い草食恐竜のものによく似ているのだ。
こちらがチリサウルスの右アゴと歯
そのことから専門家からは、チリサウルスが、肉食動物と草食動物の特徴を併せ持っていることから、哺乳類と鳥類の特徴を持つ生き物カモノハシと似ているとして「カモノハシ 恐竜」とも呼ばれているという。
また、チリサウルスはジュラ紀の生態系の頂点に君臨するアロサウルスと同じような強固な腕を持っていたが、その手には鋭いツメはなく、二本の小さな指がついていたという。
今回の化石発見はのニュースは、ネイチャー(Nature)のオンライン版で公開された。
アルゼンチン・ブエノスアイレスの自然科学博物館の博士フェルナンド ノバス(Fernando Novas)は、「草食の獣脚類は、北米やアジアで発見された記録があるが、この特性を持つ獣脚類が南部の陸地で発見されたのは今回が初めてだ。」と語る。