死んだ愛犬の皮膚片から、愛犬のクローンを作成した夫婦!
2017/05/07
当サイトでも、たびたびペットのクローンについて報じているが、イギリスにおいてまた新しいクローン犬がつくられたという。
しかし、今回のクローン犬は死後12日も経過した犬の皮膚から作られたという。
愛犬を失った悲しみから、愛犬のクローンを製作した夫婦
そのクローン犬を製作したのは、イギリス・ノースヨークシャーのスキップトンに住むローラ・ジャック(Laura Jacques)29歳とその夫リチャード・リムド(Richard Remde)43歳。
夫婦は、最愛のペットであるボクサー犬のディラン(Dylan)を飼っていた。しかし、ディランは深刻な脳腫瘍を患い、半年前に8歳という若さで心臓発作によって亡くなってしまったのだ。
ディランの死に悲しむ夫婦は、ある決断をする。それは、ディランの皮膚細胞からクローンをつくるというもの。
採取した皮膚サンプルは死後12日が経過していた
夫婦は、ディランの亡骸から皮膚片を採取し、クローンペットの作成をおこなっている韓国のバイオテクノロジー企業「Sooam Biotech社」に送って、クローン作成を依頼することにしたのである。
しかし、クローン作成には一つ問題があった。それはクローンの元となる皮膚片は新鮮なものでないといけないという点だ。死後時間が経過してしまうと細胞内のDNAに損傷が発生してしまうのである。しかし、その時すでにディランの遺体は死後12日が経過していたのである。
夫婦から依頼を受けた「Sooam Biotech社」も死後5日以上経過している場合、健康なクローンがつくれない可能性があると警告をしたのだが、夫婦はそれでもクローン作成を頼んだのである。
無事にディランのクローン犬が誕生
死後時間が経過していたディランの皮膚片だったが、その予想を覆し2匹の子犬の胚を生成することに成功した。
そして2015年12月25日、一匹目のクローン犬が代理母の犬から無事に生まれた。もう一匹のクローン犬も12月29日に誕生予定だという。
こちらが、誕生したディランのクローン犬の映像
動画:youtubeより『I Cloned My Dead Dog』
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夫婦はこのクローン犬を作るために6万7千ポンド(約1200万円)の費用を支払っている。また、昨日生まれたディランのクローンには「チャンス(Chance)」という名前が付けられたという。
生まれた子犬は、生後しばらくを韓国の施設で過ごしたのち、夫婦の住むイギリスに送られるという。
ディランのクローンを作成した「Sooam Biotech社」はこれまでに約700頭のクローン犬を作成した実績を持っている。しかし、このような人間の都合によるクローン作成には批判も多い。
英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)の広報は「クローン動物は、通常よりも高確率で腫瘍や肺炎、異常成長などの症状を患う可能性を持っている」と語っており、また代理母となる犬への倫理的問題などが物議を呼んでいる。