中国でマッドドラゴン(動吻動物)の祖先と思われる5億年前の化石発見!
中国の研究者チームが5億3千5百万年前の地層からマッドドラゴン(mud dragon)と呼ばれる生物の祖先と思われる化石を発見した。
その化石の生物は、鎧のようなボディと無数のトゲに覆われているという。
マッドドラゴンとは?
そもそも、「マッドドラゴン」とはどのような生物のなのか。名前だけ聞くと泥の中に生息しているドラゴンという意味なので、未確認生物の「モンゴリアンデスワーム」のような恐ろしい生物を想像してしまうが、実際には大きさが1ミリ以下の小さな生物である。
マッドドラゴンとは、「動吻動物(どうふんどうぶつ)」という海洋の無脊椎動物のことで、泥や砂の中に生息していることから、マッドドラゴンと呼ばれているのである。
今回発見されたのは、現在存在しているマッドドラゴンの祖先と思われる生物の化石なのだ。
発見されたマッドドラゴンの祖先「Eokinorhynchus rarus」
今回発見されたマッドドラゴンの祖先は、四川省と陝西省のカンブリア紀時代の石灰岩の地層から見つかった。
「Eokinorhynchus rarus」という名前が付けられており、その体には鎧のような装甲と無数のトゲが生えている。
この体の形状について、バージニア工科大学の研究者シュハイ・シャオ(Shuhai Xiao)は、「この小さなワームはおそらく砂の中の空間に生息していたのでしょう。移動する際に、体のトゲを砂粒にひっかけるようにして動き回っていたと思われます。」と語る。
研究者らは、今回発見された化石が、その類似性などからマッドドラゴンとして知られている現在の動吻動物の祖先と考えているとともに、進化の過程を解明する手がかりだと主張している
via:IFL SCIENCE(英語)