密猟者からサイを守れ! 角に埋め込むスパイカメラ!(GPS・心拍計付き)
2015/07/21
アフリカでは、密猟によるサイの個体数減少が深刻な状況にある。密漁者はサイの角を目当てにサイをとらえ、角を切り取っていく。角を切られる前にライフルで死亡、もしくは死亡しなかったとしても、角を切り取られたサイはその傷口から弱って間もなく死んでしまうことが多い。
2007年以来、サイの密猟は増加傾向にあり、このままでは近いうちにサイが絶滅してしまう可能性が高いという。
そんなサイを、密猟者の手から守るために、専門家はサイの角に直接埋め込むスパイカメラを製作した。通称「ホーンカム」と呼ばれる、RAPID(リアルタイムアンチ密猟インテリジェンスデバイス)装置である。
開発者の一人であるチェスター大学のポール・オドノヒュー(Paul O’Donoghue)によると、「サイはアフリカで6時間に1頭の割合で密猟者の手により虐殺されている。」「しかし広大な土地に生息するサイを密猟者の手から守ることはどんなにパトロールを強化しても限界がある。そこで作られたのが、このホーンカムだ。」とのこと。
ホーンカムには、証拠を撮影するためのカメラとしての機能はもちろんのこと、衛星追跡装置(GPS)と心拍数モニタが内蔵されており、もしホーンカムを取り付けられたサイの身に何かがあった場合には、その場所へピンポイントでレンジャーがヘリコプターで駆けつけることが出来るそうだ。
以前、密猟者に角を切り落とされてしまったサイの「ホープ」を紹介した(過去記事:『密漁者によって角を切り取られ瀕死のサイ 獣医師によって一命をとりとめる!』)。とても残酷な印象を受けることだろう。しかし、このようにしてとられたサイの角(犀角)や象牙が、闇ルートを通じて中国や我々の住む日本で高価な価格で取引されてしまっている実態があるのも事実なのである。
via:mirror(英語)