エニグム(ENIGME)

不思議かつ知的好奇心をくすぐられる情報や海外ニュースを紹介するニュースメディアです。

ムダ知識が人生を豊かにする!

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

   

スポンサーリンク

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

インドで信仰されているガネーシャ神をご存じだろうか。「困難の神」として知られる象の姿をした神である。

そんなガネーシャの生まれ変わりと言われる男性が、インドに住んでいる。

ガネーシャ神として崇められる、象の鼻を持つ男

その人物は、カナイ・ダス(Kanai Das)42歳。

彼は、生まれた時から顔面に奇形を患わっている状態だった。当初は腫れもののような状態だったのだが、成長とともに腫れものも大きくなっていき、カナイが9歳になる頃には右目と鼻を飲み込んでしまうほどに大きくなってしまったのだ。

そして現在は、ゾウの姿をしたガネーシャ神のような顔になってしまったのである。

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

こちらがカナイ・ダス

こちらは動画

動画:youtubeより『’Elephant man’ with ‘trunk’ due to rare condition is revered as god but needs miracle surgery

※スマホからツイッター等のSNSで、当サイトにアクセスされている場合、動画再生が重い場合があるようです。その際は、他のブラウザよりアクセスしていただくと改善されます

カナイは、物乞いによって生活をしている

このような容姿になると、職に就くことは難しい。

垂れ下がった皮膚は外見の異様さだけではなく、食事や発音が困難になるなど実生活においても障害となっているためである。

そのため、カナイは物乞いによって生計を立てている。

夜が明けると、カナイは毎日駅まで歩いて行き、人の多い駅で人々に施しを乞うのだ。その容姿がガネーシャによく似ていることから人々は憐れみというよりも、畏怖の心でお金を恵んでくれるという。

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

こちらが、ゾウの容姿をした神ガネーシャ


顔の奇形は、神経線維症という稀な病気が原因

ガネーシャ神として人々から崇められるカナイだが、その奇形の原因は神経線維症という稀な病気によって醜く変形しているのだ。

現在、顔の皮膚は胸にまで垂れ下がり、右目は覆い隠されてしまっている。また、皮膚の炎症を抑えるために薬は欠かせないという。

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

物乞いで生計を立てている

カナイは「物乞いはしたくないけど、お金を得て母親の面倒を見るにはそれしか方法がないんだ。」と語る。

スポンサーリンク

「皆、象の鼻があるからといって私を神様だと思っているようだけど、元々はこんなにひどくなかったんだ。最初は両目がしっかり見えていたのを覚えているよ。でも月日が経つにつれて右目が埋もれてしまったんだ。」

「数年前まで、鏡を見ると右目があったんだけど今は皮膚に隠れて全然見えなくなってしまった。私が昔どんな顔だったのかも忘れてしまったよ。」

カナイはその容姿によって親に捨てられ、孤児だった

母親との生活のために物乞いをしていると語るカナイだが、その母親は実の母親では無い。

東インド西ベンガル州・バルイプール地方出身のカナイは、母親によって捨てられ孤児としてホームレス生活をしていたのである。

空腹をしのぐため、駅のゴミ箱を漁る日々を送っていたある日、当時小さい店の店主だったバーラティ・ロイ(Bharati Roy)がカナイを見つける。そして、6人の子どもの母だったバーラティは、カナイの状況を見て胸が詰まる思いになり、生活は楽ではなかったがカナイを養子として引き取ることにしたのだ。

現在73歳のバーラティは、「店の中から、惨めな姿でゴミ箱を漁る男の子が見えたのです。鼻は膨れ上がって、目は垂れ下がっていました。その光景に心が張り裂ける思いになり、彼を家まで連れていくしかなかったのです。」と語る。

象の鼻を持つ男 ガネーシャ神として崇められるが、治療は不可能か

カナイ・ダスと、カナイを引き取ったバーラティ・ロイ

しかし、バーラティの夫と子供達は彼女の決断を認めてはくれたものの、顔が醜く変形したカナイを日常生活の上で助けることは拒んだという。

「私には22人の家族がいましたが、誰一人としてカナイのことを嫌ってはいませんでした。しかしその病気のために誰もカナイを触りたがらなかったし、近づこうともしなかったのです。」「彼に食事を与え、入浴させていたのはいつも私でした。必要な事は私がなんでもやったのです。」

現在は、バーラティの夫は亡くなり、子どもも多くが独立したため、バーラティが所有する土地に建てられた家の小部屋で二人はひっそりと暮らしている。

カナイは治療を望んでいる

現在カナイ達の生活費は、その全てがカナイの物乞いによって成り立っている。しかし、カナイもバーラティも治療を望んでいるという。

過去にバーラティと今は亡き夫は、カナイに治療を施そうとしたという。しかし、どこの病院に行っても「治せない」と医者に言われたというのである。

それでも、カナイはまだ望みを捨ててはいない。いつか手術を受けて普通の顔に戻りたいと願っているのだ。

カナイは「いつも神に祈って許しを請うんだ。私の人生は辛い。歩けないし食べれない。食べる時にこぼしてしまうんだ。他の人の家を訪ねると恥ずかしい事ばかりだよ。」

「垂れ下がってる皮膚が嫌だね。いつもひりひりして痒いんだ。炎症を抑えるために薬を使わなければいけない。」

「医者は治す方法は無いって言うけど、まだ奇跡を信じているんだ。健康な体を手に入れて普通の生活を送りたいよ。」と語る。

カナイは、道で物乞いをしながら、治療の道はまだ残されていると信じて毎晩許しを求めて神に祈る生活を続けている。カナイの惨状がメディアを通じて広く知られ、寄付や治療につながることを願う。

 

via:mirror(英語)

 

スポンサーリンク

 - 人間 , ,