心が痛む… 病気の父と兄弟のため、牛のマスクをかぶり物乞いをする中国の少女
中国・安徽省の合肥市に異様な見た目で物乞いをする少女がいる。
その物乞いをするのは15歳の少女ハオ・トンドン(Hao Dongdong)。彼女は牛のマスクをかぶり、道路にひざまずいて物乞いをしているのだ。
路上で、物乞いをするハオ
彼女は弟と妹、そして体の不自由な父親のために、この物乞いをおこなっている。
少女の父親、ハオ・シンリ(Hao Xinli)54歳は去年事故によって体に麻痺を負ってしまったのである。そのため働くことができず多額の借金を抱えてしまった。さらに彼女の母親は、3か月前に家族を捨てて家を出て行ってしまったのである。
そこで、残された少女は、生きるために物乞いを始めたのである。
こちらが、そのハオ・トンドン15歳
ハオによると「初めは、ただ道路にひざまずいて物乞いをしていました。しかしなかなかお金を恵んでくれる人は現れませんでした。そんな時、親切な方がアイディアをくれ、それから牛のマスクをかぶって物乞いをしています」と語る。
また、「弟と妹は学校に行く必要があります。お父さんは働くことができないので、私が稼ぐしかないのです」と語った。
体に麻痺を負ってしまい働くことのできない父
父親のマッサージをする少女
ハオは、牛のマスクをかぶって馬乗りになる形でお客を背中にのせる。この物乞いで一回につき5元（約94円）ほどが手に入るという。一日では200〜300元（3800円～5600円）になるそうだが、雨が降ると物乞いができないため、収入は安定しない。また父親の医療費として毎月5000元（9万4000円）が必要なのである。彼女はこうした医療費や家族の生活費を全てまかなっている。そのため学校は中退をしたという。
旗で小突く子ども
「私のお父さんの医療費が高いので、収入は十分ではありません。心の優しい人が助けてくれることを願っています。早く学校にに戻って勉強をしたいです」とハオは言う。
酔っぱらった客に暴力を振らわれたこともあるという
彼女の物乞いに同情する声もあるようだが、周囲の商店からは「同情を引くための詐欺行為ではないか」と冷たい視線を浴び、以前は酔っぱらった男性客にビンタをされたこともあるという。
クラウドファンディングなど日本から彼女に手を差し伸べる手段はないのだろうか。一刻も早く彼女が物乞いを辞められるようにと願わずにはいられない。また、中国のこうした社会保障制度の実態に疑問を感じてしまう。
via：dailymail（英語）