何のためにあるのかは不明! ハゴロモの赤ちゃんの光ファイバーケーブル
皆さんはハゴロモという昆虫をご存じだろうか。少し前に新種が発見されたとして、ネットで話題になったことがある。
だが、このハゴロモという昆虫は、たくさんの種類がおり世界中に生息している。
そして日本にも割と身近に存在している昆虫だ。
大きさは小さく、1センチほど。
成虫はセミを小さくしたような見た目で、エサもセミと同様に植物の汁を吸う。
そのため、農作物へのハゴロモや近種のウンカの被害が頻繁に発生している。
日本でも田んぼの稲につき、針状の口で茎や葉から汁を吸い稲の成長を抑制してしまう。またそのフンがスス病と呼ばれる稲の病気の原因になるため、農家の悩みの種である。
そんな、ハゴロモだが、成体になる前の幼虫の時の姿が非常に奇妙なのだ。
お尻の部分から、まるで光ファイバーのような毛の束がでているのだ。
この毛束だが、現在のところ何のためについているのかは解っていない。
一説には、ジャンプした際の着地の衝撃を和らげるためにある。や、天敵のトンボなどから捕食されないようにカモフラージュする意味があるといわれているが、明確な答えは出ていないのである。
この毛束部分はロウ物質でできており、非常にもろいため人間が触ると簡単に取れてしまうそうだが、またしばらくすると生えてくる。
こちらが、ハゴロモの幼虫。ロウ物質の毛が放射上にはえている。
アップでみると、毛は1箇所ではなく、複数箇所から生えていることが見て取れる。
また、幼虫だが頭部はセミに非常によく似ている(一応セミと同じヨコバイ亜目に属している)
こちらは毛がまとまったタイプ。もはや光ケーブルのようにしか見えない。
こちらは、もう何が何だかわからない。
冬虫夏草のように何かに寄生されて生えてきたように見えるが、これが正常。
普段、気がつかないだけで、この奇妙な昆虫は身近にいる。
こちらのハゴロモは東京都の八王子で撮影されたもの。
ベッコウハゴロモという種類。
そして上記のベッコウハゴロモが成虫になった姿がこちら
頭部はセミのようだが、羽が大きいため、よく見ないと蛾と勘違いしていまう。
そして、成虫になると用途不明の毛は無くなってしまう。
画像元:viralnova(http://www.viralnova.com/planthopper-nymphs/)
参考:農業用農薬 SYNGENTA(http://www.syngenta.co.jp/cp/columns/view/unka_knowledge_02/)