わずか1週間で完全消化! ワニを丸飲みにしたヘビの消化をX線画像で観察!
2015/08/19
ワニを丸飲みにしたビルマニシキヘビをX線によるレントゲン画像で見たところ、その凄まじい消化機能が明らかになった。
ビルマニシキヘビは世界のヘビの中でも最大種の一種である。
ワニはもちろんのこと、時には人間までも丸飲みにしてしまう。
そんなビルマニシキヘビの消化の様子をアラバマ大学の生物学者スティーブン・セコル(Stephen Secor)らが、毎日レントゲン撮影をおこなって消化の様子を観察したのである。
まずは、1日目。ヘビの体の中に、しっかりとしたワニの骨格が確認できる。
3日目。ヘビの強力な酸や酵素により、骨格は崩れ、もはやワニであったことが分からない状態に。
4日目。ワニはヘビの大腸へ移動。腸内細菌によってさらにワニの溶解が進む。
5日目。骨格の一部を残し、ほとんどの軟組織や骨は姿を消している。
6日目。もはやワニの痕跡はなくなり、レントゲン写真には何も写っていない。
なんと、丸飲みにしたワニを1週間足らずで完全に消化してしまったのである。
ヘビは、ワニを捕食後、心臓や肝臓、腎臓といった内臓の機能をあげ、代謝率を通常時の40倍にまで増加させていることが判明した。
人間などの哺乳類の場合、常に代謝が一定であるため、頻繁に食事をとって栄養を吸収する必要がある。
しかしヘビの場合、捕食したときだけ代謝をあげることによって、早い速度での消化と吸収をおこない、それが終わると代謝を下げることによって、その後の数週間から数か月にわたり食料を必要としなくとも生きることが出来るというのである。
非常に効率のよい仕組みになっており、これが大昔から環境に合わせて姿かたちを変える進化をすることなく、現代まで生き残ることが出来た一因と推測されている。
via:dailymail(英語)