アフリカではアルビノの人間を食べると、不思議な力が得られると信じられている
2015/08/19
アルビノ(白皮症)とは、生まれつき皮膚にメラニン色素を持たない状態で、生まれてくる色素欠乏症である。
アルビノの生き物が発見されると大変珍しがられ、ニュースにもなる。
人間も生き物であり、当然人間にもアルビノと呼ばれる症状をもつ者は存在する。
しかしアフリカにおいて、アルビノで生まれることは、皮膚の疾患というだけでは済まされない。常に命の危険が付きまとうという。
なぜなら、アフリカ大陸の一部の地域では、アルビノの人間の体を食べると、不思議な力を手に入れることが出来ると信じられているためである。
国連の報告によると、過去6か月の間だけで、少なくとも15人のアルビノの人間が東アフリカで殺害されたというのだ。その被害者は主に子どもたち
その者たちの体は、部位ごとに切断され、闇市場で取引されるという。全身がそろっている場合には、その価格は75000ドル(日本円で約900万円)。物価の安い国で、それだけ高額な値段がつくほどなのである。
当然、国家もそれらの問題に対策をおこなっている。タンザニアやマラウイ共和国・ブルンジ共和国では、軍や警察がその保護をおこなっており、常に命の危険があるため、保護施設で保護している。
しかし、長年その言い伝えを信じてきた人々の中には、今でもアルビノの人間を食べると力が得られると信じている者も多く、政府は頭を悩ませている。
アルビノの肉は、黒魔術や魔法を信仰するものに珍重されている。それによるとアルビノの肉を食べることによって、幸運や愛・富が得られるというのである。
アルビノの症状を持つ患者は、全世界で約10万人いるとされる。ただでさえ、その目立つ容姿によって、周囲からの奇異の目など日常生活でも不自由している。アフリカでは、アルビノに対する根拠のない言い伝えを信じている者から、命を狙われているために保護施設から出られない者も多くいる。そんな人たちが、早く安心して社会に出られるようになることを願う。
via:dailymail(英語)