頭蓋骨が幸福を与える?ボリビアの首都でおこなわれる宗教的祭事「スカルの日」
日本人からすると不気味に思ってしまう奇妙な祭事が、ボリビアの首都ラパスで毎年おこなわれている。
それは、「スカルの日(The Day of the Skull)」と言われる祭事で、人々は装飾を施した人間の頭蓋骨をラパスにある教会へと持って行き、一年間の無病息災を祈るのである。
カトリックと土着宗教が合わさって生まれた「スカルの日」
この「スカルの日」は、カトリックと地元の伝統的な宗教観が合わさって生まれた文化とされている。ローマカトリック教会自体は、この「スカルの日」を推奨してはいないそうだが、毎年11月8日になると何千人もの人々が、頭蓋骨を抱えてラパスの教会へとやってくるという。
人々は、この頭蓋骨が災いから身を守り、幸運と祝福をもたらしてくれると信じている。
頭蓋骨は親族のものとは限らず、誰のものでも良い
人々は頭蓋骨を大切そうに抱えてやってくるのだが、その多くの頭蓋骨は身元不明だという。
頭蓋骨は、世代をまたいで引き継がれることもあるそうだが、どこかの放棄された墓から勝手に掘り出したものであったり、お金を出して購入したものまで様々だそう。
家族ものであろうが、どこかから盗んできたものであろうが、そのご利益には変わりないらしく、人々は頭蓋骨に花や帽子、サングラス、タバコを咥えさせるなどして飾り付けるのだ。
こうして飾り付けられた頭蓋骨は、教会の礼拝堂の外に飾られる。そして祭事が終わった後には、それぞれが持ってきた頭蓋骨を持ち帰り、翌年までの一年間自宅に保管するという。
盗んできた頭蓋骨は、いくら飾り付けたところで幸福が訪れるというよりは罰が当たりそうな気がする。日本人の宗教観ではなかなか理解しがたい部分もある行事のようだ。
via:dailymail(英語)