何でも食べちゃうアーサーさん 海岸で死んでいたイルカをクリスマスディナーに
イギリスに、今年最も奇妙なクリスマスディナーかもしれない食事を食べる男性がいる。
その人物は、アーサー・ボイット。彼は道路で亡くなっている動物の死骸を自宅に持って帰っては冷凍保存をして、イベントの際の夕食として食べているのだ。そして彼が今年のクリスマスディナーに選んだのが、海岸で見つけたイルカの死骸。
海岸に打ち上げられたイルカをクリスマスディナーにした男
そのアーサー・ボイット(Arthur Boyt)76歳が住んでいるのは、イギリスのコーンウォール州。
アーサーには、少し変わった習慣がある。それは、道路で車にはねられた動物の死体を見つけると、食べたくなってしまうこと。アーサーはこれまでにイタチやカワウソ、リス、ヤマアラシ、アナグマ、ウサギ、キツネ、シカ、ハト、スズメなど、ありとあらゆる動物を食べている。
アーサーが、こうした死んだ動物を食べるようになったのは13歳の頃からだそうで、自宅に持って帰えると冷凍保存をし、クリスマスや誕生日などイベントの際の夕食として食べるのだ。
そして今年のクリスマスディナーに選んだのがイルカだった。そのイルカは、自宅近くの海岸に死んだ状態で打ち上げられていたものだそうで、アーサー曰く海洋哺乳類はとても美味しいのだそう。
アーサーは「クリスマスにイルカを食べたのは今年が初めてだよ。去年はアナグマを食べたからね。」と語る。また、彼がこれまでに食べたの動物の中で、最も奇妙な味だったのはコウモリだそう。
アーサーが動物の死骸を食べる理由は「罪悪感無しで肉を食べられるから」
アーサーは、こうした動物の死骸を食べる理由についてこう語っている。
「ロードキル(道路上で死んだ動物)の素晴らしいところは、自分で動物を殺めたり、食肉業者など誰かが殺めたものでは無いということ。罪悪感を感じることなく肉を食べられるのです。」
アーサーは結婚しており、妻のスー(Su)とアーサーの母親の3人で暮らしているのだが、妻はベジタリアンということもあり、アーサーが拾ってきた動物からつくる料理は一切食べないそう。
そもそも、死んだイルカを食べて大丈夫なのか
クジラやイルカの保全活動をしているダニー・グローブス(Danny Groves)は、海岸に打ち上げられたイルカを食べることは、健康的にも法律的にもNGだと語る。
「まず、海岸に打ち上げられたイルカの所有権は国に帰属します。そのため、地元当局によって除去されるべきもので勝手持ち帰るということは法に触れる可能性があります。また、死んだ動物を食べることは健康リスクがあります。病気によって死亡している可能性があり、また汚染されていることも考えられます。小型のクジラなどでいえば、高濃度の水銀が含まれていることもあるのです。」とアーサーのおこないについて懸念を主張しているのだ。
今回のイルカも、海鳥に突かれたのか体の一部が欠損しており、イルカの体に鳥のフンが確認できる。十分に火を通して調理するとはいえ、食べるのには勇気がいりそうだ。しかしながら、アーサーはこれまでに問題の料理で一度も体調を崩したことは無いという。
via:dailymail(英語)