イスラム国がフィリピンに新拠点を設立? フィリピンで訓練をする兵士映像公開
2017/05/07
世界各地でテロ行為をおこない、社会的な問題となっているイスラム国(ISIL)
そんなイスラム国がフィリピンに新拠点をつくる可能性が示唆されている。イスラム国によってフィリピンで訓練をおこなう兵士たちの映像が公開されたのである。
フィリピンで訓練をおこなうイスラム国兵士の映像
イギリスのメディア「デイリーメール」は、フィリピンの山中で訓練をする兵士の映像が、イスラム国ブランドとして初めて公開されたと報じた。
その映像に映っているのは、黒い服とマスクを着用した兵士の映像。また兵士はイスラム国でおなじみの黒旗を掲げている。
こちらがその動画(元の動画が無くなったため、現在はニュース画像)
動画:youtubeより『ISIS video shows jihadi training camp in Philippines Jungle』
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イスラム国を支援するフィリピンの山賊グループ
動画に映る兵士の姿から分かるように中東の人間ではない。現地フィリピンの若者たちがイスラム国の兵士となっているのである。
この背景には、イスラム国に忠誠を誓うフィリピンの山賊とされるグループが関係している。フィリピンにはこうした小規模のグループが多数存在しており、イスラム国支援を表明しているのである。
これまでフィリピン政府は、イスラム国への忠誠を誓うグループはごく限られたものだと発表していたが、外国人ら4人を拉致する拉致事件が発生。先月にもスラム国に忠誠を誓った犯罪組織のメンバーと軍による銃撃戦が発生しており、その勢力拡大が危惧されていたのだ。
海外メディアも、今回の動画公開は実質的に、イスラム国がフィリピンを海外拠点としたことを表していると報じている。
フィリピンはイスラム教徒が多い国ではない
そもそもフィリピンはイスラム教徒が多い国ではない。フィリピンのイスラム教徒の割合は人口のわずか5%。イスラム国の支援グループによる事件が多発しているミンダナオ島は確かにイスラム教徒の割合が高いが、それでも人口の20%だ。
メディアなどでも報じられるように、イスラム国はイスラム教とは別物であり、現在のイスラム国はイスラム教という宗教を利用したテログループであることが伺える。
そう考えると、イスラム教徒が少ない日本でもイスラム国を支援するグループが現れることも十分にあり得る。また、イスラム国の魔の手がフィリピンにまで及んだとなると、日本も他人事ではいられなくなってくる。
via:dailymail(英語)、外務省 – フィリピン共和国データ