身動きが取れなくなった恋人のために、2日間吠えて助けを呼び続けた犬ゼウス
フェンスに後ろ足が引っかかり身動きが取れなくなってしまった恋人のために、その場で飲まず食わずの状態で2日間吠えて助けを呼び続けた犬が保護された。
その犬は、アメリカンピットブルのゼウス(Zeus)。
二日間助けを呼び続けたピットブル
日本で犬が人間を襲う事件がニュースなどで報じられることが多々ある。海外でも同様の事件が起きており、最も人間を襲うと言われている犬が、アメリカンピットブル(以下ピットブル)という犬種の犬である。ピットブルは最強の闘犬とも言われ、その凶暴さから欧州の国では飼育自体が禁じられている国もあるほどである。
しかし、実際にはピットブルが特別凶暴ということはなく、飼育環境によるものがほとんどだ。ピットブルの愛好家もピットブルは非常に賢く、愛情深い温厚な性格だという。
そんなピットブルの愛情がよくわかる出来事が、アメリカ・ジョージア州のフルトンで先日発生した。
アトランタ・ライフライン・アニマルプロジェクト(the Atlanta LifeLine Animal Project)という動物の救助・保護をおこなう団体に、ある電話が入ったのだ。それは、「犬がフェンスに引っかかって身動きをとれなくなっている」というもの。
すぐにスタッフが現場に駆け付けると、一匹の犬が後ろ足をフェンスにひっかけ、逆立ちのような状態で動けなくなっていたのだ。そして、そのすぐそばには、もう一匹の犬が助けを求めるように吠え続けていた。
団体の広報担当によると「目撃者の情報によると、動けなくなった犬のそばで、その犬は2日間にもわたって吠え続けていたんです。我々が救助するまでずっと吠えていました。」とのこと。
助けを呼び続けたゼウスと、その恋人のアテネ
その後、2頭の犬は団体の保護施設で保護された。この吠えて助けを呼び続けた犬こそがゼウス(Zeus)、そして足を引っかけてしまった犬がメスのアテネ(Athena)だ。ともに犬種はピットブルで、ゼウスとアテネという名前は保護されたのちに、スタッフによってギリシャ神話の神の名前から付けられた。
幸い、足をフェンスにひっかけたアテネは足が腫れてはいたものの軽症だった。
同団体は現在、保護したゼウスとアテネの里親を募集している。2頭の関係が親密なことから2頭一緒に引き取りたいという飼い主に里親になってもらう予定だそう。
via:dailymail(英語)