高さ30mの煙突から木が生えた! 煙突の帽子と呼ばれる中国のガジュマルの木
中国に「煙突の帽子」と呼ばれる不思議な木がある。
その木は、高さが30メートルもある煙突の内側から生えており、煙突頂上に葉を茂らせている。
村人から「煙突の帽子」と呼ばれる木
その不思議な木が生えているのは、中国・福建省市の泉州市。
この地にある、30年以上前に放棄された工場の煙突から葉を茂らせているのだ。
この工場から100メートルほどの距離に住むワン・クンカイ(Wang Kuncai)66歳によると、この工場は1958年に建設された建物だそうで、以前は国営の砂糖精製工場だったという。
長年、工場の赤レンガ製の煙突はサトウキビから砂糖を精製するために使われていた。しかし、工場は1980年代後半に操業を停止。それ以来ずっと無人になっているという。
しかし、いつの頃からか煙突頂上より、青々とした緑の葉が茂るようになったそうで、周辺住民から「煙突の帽子(chimney hats)」という愛称で親しまれるようになったのだそう。
「煙突の帽子」の正体はガジュマルの木
この煙突から生えている木の正体は、ガジュマルの仲間の木であると考えられている。
ガジュマルは気根と呼ばれる根を幹から生やす面白い見た目をしているため、日本でも観葉植物として人気の植物である。また生命力が強いことでも知られ、建築物の隙間などに根をはって成長することができるのだ。
この「煙突の帽子」は鳥などによって種子が運ばれ、煙突内部の亀裂や隙間から発芽。太陽の光を求めて頂上まで伸びたものと考えられている。
しかし、周辺には木が成長するほどの水は存在しないそうで、村が干ばつに襲われた時ですら「煙突の帽子」は緑の葉を茂らせていたそうで、村人達はその生命力に驚かされたという。
via:人民日報オンライン(中国語)