全身が石化するバングラディッシュの8歳の少年
ギリシャ神話に登場する怪物メドゥーサ。その姿を見たものは体が石化してしまうという恐ろしい能力を持った怪物だが、バングラディッシュにその神話さながら、全身が石化していると呼ばれる少年がいる。
体が石化する8歳の少年
その少年が暮らしているのは、バングラディッシュ北部のナオガウンにある村。8歳のメヘンディ・ハッサン(Mehendi Hassan)が、その少年だ。
少年が石化していると言われる原因は、少年のまれな皮膚疾患にある。頭部と胸の一部を残して、皮膚が岩のようなうろこ状になっているのだ。原因は特定されておらず、村人たちは少年を気味悪がり、家族は地域から孤立した状態にあるという。
少年の母親ジャハナラ・ベグン(Jahanara Begum)は「村の子どもはおろか、大人たちでさえも息子を怖がるんです。以前は学校にも通わせましたが、ひどい虐めを受けました。学校の先生に対応を頼んでも無駄でした。そのため、息子は8年間ほとんど外にも出ず、家の中で過ごしています。」と語る。
好奇の目に苦しむ少年だが、つらいのはそれだけではない。全身の皮膚にひどい痛みを伴うのだ。そのため動くことはおろか、肌に触れることも、服を着ることもままならないという。
症状があらわれたのは生後12日目
少年は、両親にとって3人目の子。出生時の体重は7ポンド(約3170グラム)と健康そのものだったという。しかし、生後12日目、少年の体に軽い発心のようなものができ始めたのだ。当初は虫刺されと思っていたものの次第に症状が悪化。3か月もしないうちに全身に広まったという。
両親も放置していたわけではなく、当初地元の医者の元に息子を連れて行き、あらゆる薬を試したそう。しかし、症状が良くなることはなかった。また、金銭的な負担も大きく、治療を中断せざるを得なくなってしまったという。
現在、両親は政府に息子の治療を要請している。
動画:youtubeより『The Boy That Turned to Stone』
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