環境汚染が原因か? 体が完全に透明な奇形ガエル、ロシアで60匹も捕獲される
ロシアで奇形や色素異常を持つカエルが発見された。しかもそのような問題を抱えるカエルが同地域より60匹も捕獲されたというのである。
余分な手足を持ち、完全に透明なカエル
問題のカエルが発見されたのは、ロシアのスヴェルドロフスク州クラスノウラリスク(Krasnouralsk)近郊。ウラル連邦大学の研究者らによると、それらのカエルは余分な足が生えているなど骨格に奇形があったり、ゼリーのように透明な体をしているというのである。
こちらが問題のカエル。
骨格や内臓がはっきりと確認することができる。これは、種の特徴として透明なのではなく、色素の異常によってこのような透明な状態になっているというのだ。このようなカエルが存在していただけでも驚きだが、こうした異常を持ったカエルが周辺地域から60匹も捕獲されたというのである。
原因は環境汚染か
ウラル連邦大学のウラジミール・ビシャイニン博士(Vladimir Vershinin)は、この透明ガエルの原因についてこう語っている。
「問題のカエルの瞳の色は黒で体は透明。心臓の鼓動を外側から確認できるほど透き通っている。」「こうした異常を持つカエルが生まれた原因は、環境汚染である可能性が高い。カエルの卵は汚染物質を防ぐような構造になっていない。」
今回のカエルが発見された地域は、金や銅、鉄、白金、アスベスト、石炭などの天然資源が豊富で、古くからの採掘作業によって環境が汚染されているという。また発見現場近くには遺棄された化学プラントがあり、貯蔵タンクから漏れ出た有害な化学物質がカエルの生息する湖を汚染し、今回の異常事態を引き起こした可能性が高いとのこと。
研究者たちは、その仮説を確かめるために現在カエルで実験を行っているそうだ。
via:dailymail(英語)