HIVウィルスを駆逐する新型コンドーム! 性的快感も高め、破れても安心!
アメリカの研究チームが、世界的に問題となっているHIV(エイズ)に対抗するための新しいコンドームを開発している。
コンドームは、HIV感染を防ぐのに有効な手段だが、破れるといったリスクがあった。しかし新しいコンドームは破れると抗酸化物質を放出しHIVウィルスを駆逐。さらには性交時の性的快感まで高めてくれるというのだ。
ハイドロゲルという素材で出来た新型コンドーム
そのコンドームを開発しているのは、アメリカ・テキサス州のテキサスA&M健康科学センター助教授のマフア・チュードリー(Mahua Choudhury)の研究チーム。
チュードリーによると、新型コンドームは従来のラテックス製ではなくハイドロゲルという素材を使用するという。ハイドロゲルは水分を主成分とした素材で、ソフトコンタクトレンズなどに使われているものである。
素材となるハイドロゲルに植物系の酸化防止剤(抗酸化剤)を含ませることによって、HIVウィルスを駆除できるというのだ。
酸化防止剤がHIV感染を防ぎ、性的快感も高める
チュードリーは「コンドームは、HIVやその他の性感染症に非常に有効な手段ですが、性的快感が落ちる。ときに破れる。といった問題があります。我々は皆が実際に使いたいと思えるようなコンドーム作りを目指しています。その結果、このハイドロゲルに酸化防止剤を含ませたコンドームにたどりついたのです。」
「まず、酸化防止剤によって、性的快感や男性の勃起を高める効果があります。そして、性交時にコンドームが破れてしまった場合には、内部から大量の酸化防止剤が放出されてHIVウィルスを駆逐、感染を防ぐことができるのです。」と語っている。
研究チームはすでに特許出願の段階で、近いうちに実証実験をおこなう予定だという。また、発展途上国の農村部などでも手に入れられるような手ごろな値段にすることを目指しているとのことで、新型コンドームがHIVの世界的拡大に歯止めをかけることができると主張している。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)の発表によると2014年末現在、世界におけるHIV陽性反応の患者数は約3690万人、年間当たりの新規感染者数は200万人とされている。
HIVを完治させる新薬の研究も各国がおこなわれているが、もしこの新型コンドームによってHIVの感染者を減少させることができれば、時間はかかるだろうが天然痘や日本での狂犬病のように、人間社会からの根絶が可能になるかもしれない。
via:dailymail(英語)