集団行動で最短距離の橋を作るアリ! そして、それをロボットに導入?
2017/05/07
グンタイアリは大きな溝や水面を渡る際に、アリ同士が連結した「行きた橋」を構築する。
特に中南米の熱帯雨林に生息しているアリたちは、雨季で地域が浸水すると効率よく移動するために、橋で道をつないで近道をすることが知られている。
国際研究チームはこのアリの集団行動を研究し、集団での連携した行動が求められる救助や探査を目的とするロボットの開発に役立てようとしている。
集団で最適な方法を導き出すアリの集団行動
研究者のクリストファー・リード(Christopher Reid)は、どうしても迂回を求められる道に出くわした場合、まずその交点で橋を構築します。その後ゆっくりと移動し、カーブを直線の最短ルートに変更して、アリたちは近道を作り出すのです」と語る。
こちらはアリが橋をつくる動画
動画:youtubeより『Army Ant Behavior Could Lead To Robot Bridges』
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また、「この必要に応じて最適な方法を集団で導き出すアリの行動を、ロボットに導入すれば、自律行動するロボット集団による大規模な構造を構築することができます。」リードは語る。
アリの集団行動を取り入れた、ロボットの大群
もし、アリのような集団行動がロボットに導入されれば、人間が立ち入ることさえリスクが高すぎる災害現場などでのロボットの活躍が今以上に期待される。単体ごとのロボットでは困難な仕事も、ロボットがチームを組んで協力して解決に当たることができるからである。
しかし、「ロボット集団が状況に応じて自発的に最適な行動を取る」ということは、時として人間が予測不能な行動をロボット集団がおこなう可能性も考えられる。
もしそうなったなら、映画「ターミネーター」のように、ロボットが人間に一斉に攻撃を仕掛けてくるという恐ろしいイメージをしてしまうのは私だけだろうか。
via:dailymail(英語)