死にかけの魚が一瞬で生き返る! 中国の魚屋で使用される謎の白い粉
2017/05/07
食品偽装や衛生管理などでたびたび問題があげられる中国。
そんな中国で、死にかけの魚を一瞬のうちに、活きが良い新鮮な魚に復活させることができる謎の白い粉が、中国の鮮魚店などで使用されていると中国の人民日報オンラインが報じた。
死にかけの魚が一瞬で生き返る白い粉
中国では、魚はスーパーマーケットや市場でも生きた状態で販売されることが多い。購入者は当然のことながら死にかけた魚では無く活きの良い魚を購入したがる。
そこで中国の魚屋では、ある白い粉を弱った魚がいる容器に入れるのだという。その量はスプーン数杯分。水の中にその粉をいれると、それまで死にかけていたのが嘘のように泳ぎだすのである。
こちらがその動画
動画:dailymotionより『Video appears to show a dying carp being brought back to life』
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瀕死の魚を復活させる白い粉の正体は過酸化ナトリウム
この魚を復活させるゾンビパウダーのような白い粉の正体について、広西チワン族自治区水産研究所からの副社長リー・シャオツェン(Li Xiaozheng)が明らかにしている。
リーによると、この白い粉は過酸化ナトリウムだそうで、水に溶かすと化学物質が酸素を放出し、瀕死の魚にエネルギーを与えることができるのだという。リーは「魚のための健康補助食品のようなものです。ですから問題ありません。」と語っている。
この過酸化ナトリウムは日本でも容易に手に入る物質である。しかし、その用途は漂白剤や除菌剤、消臭剤といった使われ方で、酵素系漂白剤の主成分なのだ。
当然、このニュースが報じられると中国のオンラインユーザーからは、食品の安全性を懸念する声があがっている。
漂白剤の成分であることを知った上で動画を見ると、魚が復活しているというよりは、劇薬に対して苦しんで暴れているように見えるのだが気のせいだろうか。
もしリーが言うように魚にエネルギーを与えて復活させる効果があるのなら、熱帯魚の飼育をおこなうアクアリストの間で使われていてもおかしくない。そういったことがないことからも、あくまでも見た目だけの一時的な復活に過ぎないのだろう。
via:人民日報オンライン(中国語)