ゴキブリに新事実! 遅筋を活性化させて一時的にパワーアップできることが判明
2015/11/13
ゴキブリは地球上で最も、過酷な環境にも適応する能力を持っていると言われるほど、生命力が高い生物である。
そんなゴキブリに新たな新事実が判明した。それは、ゴキブリは一時的にパワーアップする能力を持っているというもの。
ゴキブリは、遅筋を活性化させて自身の体重の50倍まで噛む力を向上させる
研究発表の筆頭著者であるケンブリッジの大学のトム・ウェイメン(Tom Weihmann)は、「我々は昆虫の力を測定する研究をしていたのだが、その結果ワモンゴキブリが自分の体重よりも約50倍もの噛む力を発揮できることが判明したのです」と語る。
この50倍ものアゴの力は、木材などの硬い物質をゴキブリが噛む時に発揮するという。筋肉には、速筋と遅筋の二種類があり、人間の場合でも瞬発的に大きい力を出すときには速筋、小さな力を持続して出すときには遅筋を使い分けている。
しかしワモンゴキブリは、木材を噛む際に遅筋の筋繊維を活性化させて、通常時では出すことができない強力なアゴの力を発揮していることが明らかになったのだ。
昆虫にとってアゴは重要な器官
ゴキブリなどの昆虫は、アゴを食事だけではなく掘削や輸送、防衛などにも使用する。そのため、昆虫にとってアゴは重要な役割を持っているだ。
しかし、昆虫の体は外骨格によって覆われているため、人間のようにトレーニングによって筋肉をつければつけただけ、パワフルな体になるということはない。
昆虫の筋肉は外骨格の内部におさめられているため、構造上筋肉のスペースが限られているのだ。そんな制約があるなかで、通常の筋力以上のパワーを出すために遅筋の活性化という方法をゴキブリは身につけたのかもしれない。
研究発表をしたトム・ウェイメンも「ゴキブリは完璧な存在だ」と語っている。
via:dailymail(英語)