母親を殺され、孤児となった赤ちゃんオランウータンが心を取り戻すまで
以前当サイトで紹介したオランウータンの子どもたちが通う「森の学校」。今回紹介するのは2013年に保護され、この「森の学校」にやってきた赤ちゃんオランウータンのリッキーナ(Rickina)の物語。
こちらは「森の学校」の過去記事:『可愛い!! 救出されたオランウータンの赤ちゃん達が通う「森の学校」』
オランウータンの孤児院「森の学校」
親を亡くしたオランウータンの子供たちが保護されている「森の学校」がインドネシアにある。インターナショナル・アニマル・センターが運営する施設である。
そんな孤児院に2013年、一頭のオランウータンがやってきた。そのオランウータンはリッキーナ(Rickina)という名前で、まだ幼い赤ちゃんなのだが、とても悲しい過去を背負っていた。
リッキーナの母親は人間によって殺されてしまったのである。オランウータンの子供はペットなどとして人気があり、密猟者が捕獲の対象としているのだ。しかし、母親のオランウータンは必要ないとされ、殺されてしまうことが多いという。
リッキーナも密猟者によって不法に捕獲されたところを、救助されたのである。
人間が親代わりとなって飼育される
人間によって親を奪われたリッキーナだが、施設のスタッフである人間が親代わりとなって世話をした。
ミルクも飲むようになり順調に回復。保護から1か月後、他のオランウータンの子どもたちと触れ合う機会が与えられた。しかし、リッキーナは他のオランウータンとなかなかコミュニケーションが取れず、常に飼育員にしがみついていた。
だが、周りのオランウータンも同じ境遇を持っている。他のオランウータンが積極的に遊びに誘い、徐々にリッキーナも心を開いていった。
こちらが動画
動画:youtubeより『Baby Orangutan Rickina!』
保護されてから2年
上記の動画は2013年にアップされた映像である。それから2年が経過した現在、まだリッキーナは施設でケアを受けているものの、他のオランウータンとの仲も深まり、ロッキー(Rocky)という名前のボーイフレンドまでできたそうだ。
彼らは、人間によってエサの捕り方や木の登り方、巣の作り方を教えられ、将来的には野生に帰される予定だ。
via:The Dodo(英語)