世界一臭い缶詰!シュールストレミングでパーティーをして異臭騒ぎ→消防隊出動
2016/10/31
今週水曜日(2015年10月7日)、スウェーデンの首都ストックホルムで異臭騒ぎが発生した。
消防サービスの広報によると、午後19時53分にアパートの住民から、「アパートのどこかから異臭がする」との通報を受けたのだそう。
ガス漏れの可能性があると判断し、消防隊が問題のアパートに駆けつける。そして、ガス漏れの場所を特定していたところ、通報した人物とは別のアパート住民が、世界一臭い食べ物と称される「シュールストレミング」でパーティーをしていたと報告してきたのである。
ガス漏れや火災の心配はないと判断され事なきを得たそうだが、スウェーデンでは同様のシュールストレミングによる事件がたびたび発生している。2012年には今回同様アパートの異臭騒ぎで、消防車2台とパトカー2台が出動し、住民がアパートから退避させられる騒動が起きた。
このシュールストレミング。ニシンの塩漬けを缶詰に詰めたものなのだが、それほどまで激臭となるのには、ニシンを加熱調理せず生のまま塩漬けしていることと、その塩分濃度が薄いことが原因にある。
毎年4月から5月に捕れたニシンを頭と内臓を取り除き、薄い塩水に10~12週間漬ける。塩分濃度が低いためニシンが発酵、そしてそれを缶詰に詰めて完成する。毎年8月の第3週目にその年の缶詰が販売されるのだが、通常の缶詰の場合におこなわれる密封後の加熱除菌もおこなわないため、缶詰にされた後も缶の中で発酵を続けるのだ。
そのため、購入した缶詰を暖かい場所に置いていたり、長期間保存していると、中のニシンが完全に液体化するまで発酵してしまう。
去年の2月にはノルウェーで25年間も放置されたシュールストレミングが発見され、爆発物処理班や専門家が処理のために出動する大騒動も起きている。
via:THE LOCAL(英語)