中国医師が、既に千匹のマウスの頭部移植をしたことを発表！　次は猿で実施予定

2015/06/08 2015/09/10

先日、当サイトで末期症状のロシア科学者が自分の頭部移植を、来年にもおこなうことを検討していると記事にした（過去記事：『末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中！来年実現か?』）が、中国の医師が既にマウスにおいて1000件にも及ぶ頭部移植をおこなっていたことを発表した。

その中国の医師は、シャオピン・レン(Xiaoping Ren)。2013年からマウスの頭部移植を開始し、移植手術後10日間生存したマウスもいたと、ウォールストリートジャーナルが報じた。

こちらが、ウォールストリートジャーナルが掲載した頭部移植をおこなったマウスの画像

写真からはマウスの生存は確認できないが頭と胴体で体毛の色が異なる。
画像元：wsj.com

レン医師は、アメリカ・オハイオ州のシンシナティ大学に勤務していたが、現在は中国国内でこの頭部移植の研究をおこなっている。

ニューヨークの医学倫理教授アーサー・カプラン（Arthur Caplan）は、ウォールストリートジャーナルの記事にて、「彼の研究は倫理的にも間違っている」と批判しているが、レン医師は次の段階として人間により近く、マウスよりも複雑なサルを使った頭部移植手術をおこなう準備を進めているという。

ロシアのコンピュータ科学者ヴェレリー・スピリドノフ(Valery Spiridonov)30歳は、脊髄性筋萎縮症（せきずいせいきんいしゅくしょう）という末期の病のため、イタリアの外科医博士セルジオ・カナベーロ(Sergio Canavero)による頭部移植手術を、来年にも実施したい旨を公表している。