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末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中! 来年実現か?

      2015/09/10

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臓器移植が一般的になって、しばらく経つ。

しかし、ついに人間の頭部を他人の体へ移植するという、一種のタブーにも近い手術が来年にもおこなわれる可能性がある。

それを計画しているのが、ロシアのコンピューター科学者ヴェレリー・スピリドノフ(Valery Spiridonov)30歳だ。

彼は自分の頭を、ドナー患者の体に接合することを望んでいる。

末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中! 来年実現か?

自身の頭部移植を計画中のスピリドノフ。彼は末期の病によって体を動かすことができない

彼は、一歳の頃に脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)と診断された。全身の筋肉が衰え、体を動かすことはおろか、次第に呼吸や心臓機能が落ち死に至る病である。ウェルドニッヒ·ホフマン病ともいわれる。

スピリドノフは、既に希望する主治医まで決めている。
この分野の権威であるイタリアの外科医博士セルジオ・カナベーロ(Sergio Canavero)という医師。
既に二人はインターネット(スカイプ)で、連絡を取り合っている。

末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中! 来年実現か?

物議を出しているも頭部移植は可能だと主張するカナベーロ医師

スピリドノフは「この決断は、私にとって最終的な決定であり、気持ちが揺らぐことはない」と強く発言している。

カナーベル医師も「頭部移植をすることは現実的に可能だと主張している。」

はたして、スピリドノフ氏は、命が尽きる前に新しい体を手に入れることはできるのだろうか。

実は、動物実験レベルでは既に頭部移植はおこなわれている。

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末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中! 来年実現か?

45年前にアメリカの1970年にロバート·ホワイト博士がおこなったサルの頭部移植

1970年にアメリカのケース・ウェスタン・リザーブ大学にてロバート・ホワイト博士がサルで頭部移植手術をおこなったのだ。

結果はというと、手術には成功したものの、術後8日後に拒絶反応によってサルは、死亡してしまった。またその時は、脊髄の接合が出来なかったために、サルは体を動かすことは自発呼吸もできない状態であった。

しかし、このことについて、カナーベル医師は医療は45年間の間に進歩しており、それらの問題は技術的に解決可能だとしている。

この主張に対して、批判的な意見は当然多い。しかし、それでもカナーベル医師は頭部移植の実現を確信しているという。

スピリドノフ氏もカナーベル医師に絶大な信頼を置いており、リスクが在ることは十分承知しているが、彼になら首を切られる覚悟は出来ていると語っている。

また、タブロイド紙デイリーメールの取材に対し、スピリドノフ氏は冷戦時代の米ソの宇宙開発競争を例に挙げて、「私は人類史上初めて宇宙に向かう宇宙飛行士のような存在だ」と言った。
また、倫理的な問題に対しては「腎臓や心臓移植と何も変わらない。人の心はどこにあるのか?という議論があるが、少なくとも心臓移植をおこなった医師は一人の人間の命を救っている」。

そして、手術予定日については、まだ特定の日付を決める段階ではないとしながら、取材の最後に「私達は2016年に頭部移植を考えている」と語った。

末期症状のロシアの科学者が、自身の頭部移植を計画中! 来年実現か?

彼は自分の命が尽きるまでに頭部移植で新しい体を手に入れることを強く望んでいる

頭部移植の体のドナーには脳死患者もしくは交通事故などで健康な体を維持した状態で亡くなった者を候補とする予定とのこと。

via:dailymail(英語)CNN(英語)

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