何だコイツ!? 完全に卑猥! 手も足も目や鼻、肺まで無い生物!
2015/09/01
世の中には、非常に奇妙な色や形をした生物が数多くいる。
その中でも異彩を放つ、アトレトチョアナ・エイセルティ(Atretochoana eiselti)という生物を紹介する。
このアトレトチョアナ・エイセルティは、その形が男性器そっくりだとして、2013年にブラジルのダム建設現場で発見された際に、ネット上で奇妙な生物が発見されたと話題になった生物である。
その正体はというと、ヘビではなくアシナシイモリと呼ばれる種類に分類され、初めて発見されたのは1968年。
その名の通り手足がない両生類である。
オオサンショウウオから手足が無くなったものをイメージすると想像しやすいだろう。
この生物は、ブラジルのアマゾン川で発見された水生のイモリで、形もさることながら、生態も非常に変わっている。
まず肺を持っていないのである。
頭の正面に鼻らしき穴が確認できるが、よく見るとその鼻孔はふさがってしまっている。
昔は鼻があったのだろうが進化の過程で不要となり、どうやら鼻と肺を退化させてしまったようなのである。
しかし、生きる上で酸素は必要不可欠である。ではエラ呼吸かというとエラも持っていないのである。
これまでこの生物がどのようにして酸素を取り入れているのか不明であったが、2011年ブラジルの研究者によって皮膚から毛細血管に酸素を送って呼吸していることが判明した。
また目も退化している。そのためモノを見ることはできない。
目も鼻もないのにどのようにしてエサをとっているのか、非常に不思議だが
呼吸をするための鼻孔(鼻の穴)こそ無いものの嗅覚自体は機能しているようで、その嗅覚をつかい、エサである小魚や水生昆虫を捕えているようなのだ。しかしこれもまだまだ研究段階であり、詳しいことは分かっていない。
手足が無ければ、目や鼻、肺まで無い。まさにシンプル・イズ・ベストな断捨離生物である。
アマゾン川の泥の中に生息しているというから、極限状況に適応した結果なのであろう。
ちなみに、大きさはというと70センチから80センチ。
大変立派な大きさである。