約30年ぶりに発見された。中国のイリナキウサギがカワイイ!
イリナキウサギ(Ochotona iliensis)は、中国北西部の天山山脈に生息している。
1983年に偶然発見された珍しいナキウサギで、1985年の確認から約30年間確認されていなかった。
しかし昨年2014年の夏に研究者がイリナキウサギを確認することに成功した。
発見したのは、このイリナキウサギの最初の発見者ウェイドン・リー(Weidong Li)と研究者、そしてナキウサギの捜索のために集まったボランティアのグループだ。
捜索により、イリナキウサギが崖の表面の隙間出てくる瞬間を写真にとらえることに成功した、それがこちらの写真である。
「何かが岩の後で隠れているのを発見しました。そして、それは探し求めていたイリナキウサギだった。非常に興奮した」と、同行した研究者は言う。
このイリナキウサギが初めて発見されたのは1983年。
当時、中国政府は、天然資源と感染症の調査のために、この地にリーを送った。
リーが移動中、小さな灰色の頭をした生き物が岩の隙間から出てくるのを見たのである。
その動物は、大きな耳と白く柔らかいグレーの混じった毛色をしており、体長は約8インチ(約20センチ)だった。
リーはこの動物に心当たりがなかった。近くにいた遊牧民も分からないという。
そこで、リーは、その動物を捕獲し、中国の研究者のところへ送った。かえってきた回答は新種のナキウサギである可能性が高いとのこと。
その後、2度の捜索をリーがおこなったがイリナキウサギを確認することはできなかった。
しかし、1985年の3度目の捜索でついに見つけることができ、正式に新種としても認められた。
このイリナキウサギは標高2800~4100メートに生息しており、主に草をエサとしていると思われるが、詳しい生態は分かっていない。
他の高山動物と同様に、イナナキウサギは環境の変化に敏感とされ
1990年代の予想では2000匹程が生息しているとされた。しかし国際自然保護連合によると、減少傾向にあると推測されている。恐らくは人間が持ち込んだ家畜や大気汚染が原因ではないかと思われる。
リーは、このイナナキウサギの保護のために保護管理区をつくることを望むと語っている。
出典:nationalgeographic(http://news.nationalgeographic.com/2015/03/150319-china-ili-pika-animals-conservation-science-rare-species/)